Research Centre for Satoyama Studies (Socio-Ecological Studies)

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重点強化型研究推進事業 最終年度研究成果報告会開催レポート【里山学研究センター】

2023.01.24

 里山学研究センターは、2023年1月14日(土)にプロジェクト最終年度研究成果報告会を開催しました。

【日時】2023年1月14日(土)13時30分~17時30分
【場所】龍谷大学深草キャンパス至心館1階(対面)/Zoom(オンライン)

【スケジュール】
開会の挨拶
 「最終年度の報告と次期プロジェクトの概要」    村澤真保呂 センター長

研究発表報告・研究活動報告
<報告1>「自然の価値, 人間/非人間の行為主体性, ウェルビーイング」 
                            伊達浩憲 副センター長
<報告2>「東近江市奥永源寺町の森の診断を通じて 森と住民との「対話」を支援する
      方法論の構築」 鈴木龍也 研究員
<報告3>「活動報告 ¹」 中川晃成 副センター長
<報告4>「河川と河原の生物」 太田真人 研究員

質疑応答    
<研究成果報告・研究経過報告²>  各研究員・フェロー³
閉会の挨拶

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¹ 研究成果として、「軍都大津の誕生と拡大, 及びその意志構造」、「近世における寺院境内, 特に院坊の所在とその変遷-景観史料としての『園城寺文書』-」、「fictitiousな治水の構想、その主体と過程」、「淀川水系における近代治水の構想とその不合理性-三川合流部の水理-」、「1896(明治29)年 琵琶湖大増水時の湖水位観測、およびその信頼性」の5点が示されました。

² 例えば、「マラウイと日本における里山の取り組み」、「遺跡花粉データベースの集成」、「「人新世」の新生態学と里山学」、「薪ストーブ燃焼ガス中COガスの褐鉄触媒等による低減化の実用化研究 -改善型触媒の試作」、「ガン類の渡りを解明する国際共同調査への架け橋」、「ドイツの教育学者であるフリードリッヒ・フレーベルの思想と実践をもとにして里山における児童・幼児の活動の教育的意味について」、淡水魚の小型化のメカニズム、ネットワークの構造(力学系理論)、「野外活動は知的好奇心を育む」、「学校のミスコンセプション」、「人類学的な農耕の意味」、現代の里山をどのように活用するのか、「「自然との対話」の前提となる「自然と人間の関係性」に関わる思想研究」などが報告されました。

³ 秋山道雄研究員、稲永祐介研究員、國府宏枝研究員、小峰敦研究員、滋野哲秀研究員、須川恒研究員、鈴木滋研究員、田岡由美子研究員、高桑進研究員、谷垣岳人研究員、西脇秀一郎研究員、林珠乃研究員、林竜馬研究員、村澤真保呂研究員、猪谷富雄研究フェロー、占部武生研究フェロー、田中滋研究フェロー、丸山徳次研究フェロー、遊磨正秀研究フェロー、好廣眞一研究フェローが報告されました(当日、諸般の事情により欠席された研究員・研究フェローが事前に提出した研究成果報告・研究経過報告も含む)。

研究成果報告会の様子

上記の【スケジュール】をもとに、本研究センターの研究員(客員研究員、嘱託研究員、博士研究員も含む)・研究フェローが研究発表報告・研究活動報告、研究成果報告・研究経過報告を実施しました。
 質疑応答では、例えば、▼伊達研究員の報告との関係で、IPBESが“nature’s contribution to people (NCP)”を出したあたりから人間の主観的な世界観、文化的な世界観に対する関心、注目が急激に高まってきたように思われるが、(今後は)どういう方向に向かっていくのか、▼鈴木(龍)研究員の報告との関係で、環境保護に取り組む主体は行政の縦割り区分だと限界があるというお話であったが、市民と行政との間の乖離をどのように埋めていくのかなどが示され、研究員・研究フェローの間で終始、白熱した議論が行われました。

 本公開研究会(プロジェクト最終報告会)の詳細な内容は、『2022年度 里山学研究センター年次報告書(タイトル未定)』(2023年3月の発行(オンライン上での公開)に向けて準備中)に掲載する予定です。是非、ご覧ください。