国際学術イベント「カオスモーズメディア・イン・ジャパン 2022」開催終了
2022.11.01
主催:大阪大学次世代挑戦的研究者育成プロジェクト
共催:里山学研究センター
里山学研究センターでは、去る10月20日から22日の三日間にわたり、大阪大学次世代挑戦的研究者育成プロジェクトと共催による国際学術イベント「カオスモーズメディア・イン・ジャパン2022(Chaosmosemedia in Japan 2022)」を開催しました。
このイベントはフランスの哲学者・精神療法家であるフェリックス・ガタリ(1930-92)の没後30周年を記念し、ガタリ研究の学術団体カオスモーズメディア(本部フランス)が中心となり、オンラインでフランス、ブラジル、スペイン、日本などの世界各地の研究者がさまざまな形で関わる、大規模な国際学術交流イベントです。
フェリックス・ガタリは、これまでジル・ドゥルーズとともに1970年代以後の現代思想を牽引した人物として知られてきましたが、近年は環境問題の深刻化にともないガタリのエコロジー思想に注目が集まっており、世界的に再評価の動きが進んでいます。今回の国際学術イベントはそのような状況を踏まえ、フランスの研究者集団の呼びかけにより実現したものです。本国フランスでは10月20日から22日にかけてパリ第8大学を中心に複数の会場で開催され、ヨーロッパ各地の研究者が集まり活発な議論が繰り広げられたほか、オンラインで各国を結ぶ試みがおこなわれました。
その一環として日本では国内の研究者たちにより20・21日に研究発表(英語)がおこなわれ、また22日には龍谷大学(大宮学舎)でシンポジウムが開催され、これもYouTubeで同時配信されました。
本センターからはカオスモーズメディアの運営委員も務める村澤真保呂センター長が共同代表として企画段階から加わり、環境問題の観点から国外向けにオンライン研究発表をおこない、また国内向けにシンポジウムでの講演をおこないました。
研究発表とシンポジウムはYouTube配信のため参加者の正確な人数を把握することはできませんが、視聴数が600回を超えていることから多くの人たちの関心を集めたことがわかりました。開催後も国内外から感想や今後の研究協力の要望などのさまざまな反響が主催者側に届き、国際学術交流の目的を無事に果たしたことを実感しました。